人は何のために働くんだろうか?

半年前に書いた記事をいま投稿します。あとで推敲しようと思って下書き保存していたものだけど、また考えが変わったので、その時に感じたものをそのまま。


******


6月に入りました。あっという間過ぎて怖い。気づいたら金曜日になってる!笑

パリの大雨がニュースになっていますが、確かにここ一週間ずっと雨。ただ、今いるところはざあざあ降ってはいなくて、日本の雨期のような感じです。大きな災害などなく過ごしています。


さて今日は、BIOの話でもマルシェの話でもなく、単なる私個人の疑問についてです(フランスの暮らしについてはあまり書いていません!)。


私にとって永遠(?)の議題の一つ。はたらくということ。


今いる民泊(フランスではGiteと言い、ホテルのようなかしこまった感じではなく、Giteの所有者と宿泊者は一緒に楽しくご飯を食べたり、話をしたり、もてなしたり、をしています)には、週末になるといろんな方が泊りに来ます。

そしてその中には、a la retraite:引退した、つまり定年退職をしたご夫婦とかも多くいらっしゃいます(とか言ってみんな若々しいんだけどね!)。


そんな彼らを見ていて。そして、日々食卓で話したりしていて。

最近よく考えます。


会社に入って、仕事をして、みんなに認めてもらえる立場になって、結婚もして、子供ができて、いろんなことに挑戦して、、、そしていつか仕事を辞めて。


退職した後って、私には何が残るんだろう?





事の起こりは、お昼の議題。

ベルナデット曰く「休みの日に家にこもっている人もいるけど、私は山に出かけたり自然公園に行ったりしたいわ!」

ファンムク(オランダ人のwwoofer)「私も!土日に家に居続けるのは私は退屈」

私「同感だけど、家にいたい人の気持ちもわかるなあ」


といった内容からスタート。

ワーホリでフランスに来る前、私は都内のホテルで朝から晩までみっちり働いていた期間があり、それはそれはもう思い出したくないほどに笑。週に一回休みがあればいいほうで(私はお金を貯めたかったからいいのですが、そこで普段働いている方ですらそうなのです)、月4回休めたらラッキー、みたいな感じでした。

そんな働き方をしていると、たまの休みは、何もしたくない。ただただ寝ていたい。気のすむまで寝て、だらだら一日を過ごして、あっという間に休みは終わり、翌日の出勤時間は早いから夜は早めに寝る。

そんな時間を半年くらい過ごしていました。


今思い出してみても、私は決してあの仕事は嫌いではありません。むしろ楽しかった。

できないことはたくさんあったけど、出勤すればするほど職場の人に顔を覚えてもらえて、仕事も少しずつ覚えて、任されることも少しずつ増えて、「自分の頑張りがダイレクトに成長につながる」「人に認めてもらえる」職場でした。

やりがいがあった。つらいことよりも、「がんばってるね」「次はリーダー任せても大丈夫だね」と言ってもらえることが嬉しくて、個人的にはものすごく興味深い職場環境でした。


ただ…。


みんなと話してふと思ったのです。もし私があの職場で働き続けたとして。

みんなに認められる立場になって、職場のみんなに尊敬されて、お客様のために日々サービス精神をもって接する。

そして、引退する。いつかは。


そしたら、私には何が残る?土日も返上して仕事のために生きて、成果を残したとして、でも人は仕事をいつかやめる。

そしたら、いったい私には何が残るんだ???




今までずっと、「何をして働きたいか」ということばかり考えていました。こんなことがしたい、あんなことがしたい、”好き”を仕事にしたい。

でも、本当に考えなければいけないことは、実は「どんな生き方をしたいか」ということではないんだろうか。


豊かな人。豊かな人生。その定義っていったい何なんだろう。


はたして私は将来どんな人でいたいんだろう?

どんな生き方をしていたいんだろう?


ある講義で、「30歳の時の自分を思い描いて、そのために今どんな会社に入ったらそれが実現できるか考えてみましょう」という内容の議題があったけど、会社に入っても、いつか私たちは会社を辞める。

30歳の自分がどうなっていたいかということは、60歳の自分がどうなっていたいかということを先に考えたほうがいいんじゃないかな?それとこれとは違う次元の話か…。


何のために人は働くんだろうか。

家族のため?

子供のため?

お金のため?

夢のため?

解決したい問題のため?


家族や子供を養うために働いたら、きっといつか子供が巣立ったたら、目的を失ってしまう。

お金のために働いたら、うーん。そのお金は一体何に使うのかによるかな。でもきっと、お金はあればあるほどに、もっと欲してしまうものだろう。多くの人は貯金する(老後のため?)とか、娯楽に使ったり、あとは募金や支援金だったりなんだろうか。どんなにお金があっても、心が満たされなかったら、むなしいなあ。


夢のため。これは私の働く理由に最も近かったもの。こんなことやりたい!というもののために働く。もしくは、それを仕事にする。これが自分の働く理由だと思っていたけど、それって本当にそれでいいのだろうか。


解決したい問題のため。これもわかる。世の中には解決すべき問題がごろごろ転がっていて、誰かがそれをやらなければ状況は変わらない。この理由の最大の難点は、その問題が多すぎて、いったい何から手を付ければいいのか私はさっぱりわからないということ。解決すべきことは星の数ほどあって、どれも興味があるけど、私がかかわれるのはそのごくごく一部だけだということ。


考えれば考えるほどに、わからなくなっていく。


少なくとも、退職したら何もない。っていう人生はなんか嫌だなあ…。生涯生きる喜びを人と分かち合っていたいなあ。



Vive le WWOOFing! フランスワーホリログ

2016年4月〜2017年2月まで、フランスwwoofの旅。オーガニック農業、人との出会い、生き方と自分自身の発見、食文化と健康、言語に今は関心あり。「自分がよく"有る"」ために大切なこと、「どんな生き方をしたいのか」を考え中...!

0コメント

  • 1000 / 1000