ぶちあたる壁

あれよあれよという間に一週間が経ち、気温もかなり上がって、日中は日差しが刺すように感じられることが増えました。ただし、じめじめしていないので、私は全く汗をかかないで済んでます。ラッキー!笑。暑いのは暑いんだけど、汗が出ないんです。じりじりと焦げていくだけ。おかげで手が黒くなりました。


ここ一週間、非常に精神的につらく、はてこれは私自身の問題なのか、それとも誰しもが感じる問題なのか。わからなくなって闇に突っ込んでいくので、とりあえず書いてみます。自分の頭の中の整理を兼ねて。


ここ最近思うのは、「理解できない」という苦しみ。

つまりフランス語についてです。ある程度の日常会話なら早くても聞き取れるのですが、なんでだか会話の途中でふっとわからなくなる瞬間があります。それが何が原因なのかわからないのが苦しい。なんでなんだろう?

わからない単語があるなら、その単語だけ聞き取れないので、「○○ってどういう意味?」と聞くことができるはず(現に聞いたことはある)。

でもそうじゃなくて、文章全体がわからなくなるというか。知っている単語がほとんどなのに、聞き流しているだけで、意味がわからない。自分では聞いているつもりなのに、さっぱり理解できなくなる。


これは何が原因なんでしょう…。


色々考えてみてたどり着いた結論は、


①集中力が途中で切れて、BGMのように聞き流しているので意味を理解できていない(つまり理解しようとしていない)


②知らない単語以外のこと(:例えば動詞の活用が過去形なのか半過去なのか複数なのか単数なのかとか、代名詞とか)を聞き逃してしまい、主語が何を指すのかがこんがらがる


③頭の中で日本語で考えているので、フランス語を常に頭の中で翻訳して追うことになり、速さ的にも追いつかず、時間差ができてわからなくなる


実際すべて当てはまるところはあるんですが(え)、問題は、これをどう乗り越えるかということで。今非常に悩んでいます。



①はともかくとして、問題は②と③です。

言語習得についてとある記事を読んだのですが、「フランス語をフランス語のまま理解できるようになる」のがいい、と書いていました。なっとく。

私の場合、会話(日常会話ではなく、議論の時)の中で聞き取れる部分から内容を推測して(日本語で考えて)話を聞いていて、はっと気づいた瞬間にもう日本語まみれになっている。そして右から左へフランス語が流れていく。

時すでに遅し…!ということが多々あります。とにかく普段から頭の中で思考がばばばばばばーっといくつも同時に存在しているタイプ(ほかにどんなタイプがあるのか知らないけど)なので、みんなが話しているのを聞くのと同時に、その話題から枝分かれして他にいろんなことを考えてしまっています(全部日本語で泣)。


それが原因なのだろうか。まあ一因ではあるよなあ…。


耳が発達していない。それをひどく痛感しています。紙に書かれていればすっと理解できるけど(当たりまえ)、いざ話を聞くと、否定文なんてみんな ne を抜くし、日本語に比べればもちろんよっぽど正しい順番で単語は並んでいるけども、細かいところが聞き取れていない。

何が聞き取れていないのかが、正確にわかっていない。これも問題の一つ。

②を解決するには、ディクテが良いというのも聞きました。自分がどんな風に聞こえているのかわかるし、何が聞き取れていないのかも分かります。単語一つ一つの発音ではなく、文章の一部として聞くときにどんな音になるのか、ということも比較できる。文章を読むのは大事ですが、ディクテの方が効果ありというのは最もだと思います。


③に関しては…なかなか難しい問題。頭の中でフランス語で考えていても非常に時間がかかってしまうし、かといっていちいち日本語にしているわけでもない。自分の頭の中は一体どうなってんだ!と叫びたい。聞いた瞬間に意味を理解できるのが理想だけど、それは聞いてから意味を覚えるのがいいのか、意味を覚えてから聞くのがいいのか。さっぱりわからない。


そしてさらに最近心打たれているのが、「言葉や文化の違いが大きく感じてしまう」ということ。


実は木曜日からアメリカ人の女の子がwwooferとして加わって、議論も進むのですが、みんなが「あ~~~なるほど!」と言っている時ひとり理解できない。「●●と○○の単語はどう使い分けるの?」という質問に対して、(わかる時もあるんだけど)、「え、それって同じじゃない?」と思ってしまう。


「この単語って英語だとどう言うの?」(みんな理解できる)とか、「オランダ語だとどう言うの?」(オランダ語はドイツ語と似ていて、ここにいる人たちはドイツ語が話せる人が多いため、違いを楽しんでいる)という質問はいつも出るのに、「日本語だとどう言うの?」とは誰も言わない。


宿泊客の方やベルナデットの友人と一緒にご飯を食べていても、「アメリカは●●はどういう感じなの?」「オランダはどうなの?」とみんな言うけど、誰も「日本はどうなの?」と聞かない。


歴史の話なんて特にそうで、オランダはフランスに近いためみんな大体のことを把握しているし、アメリカの歴史も大体みんな把握している。

でも日本のことは全然知られていない。だから、話がそこから広がらない。


それはそもそも私がもっと日本について説明する能力があったら解決する問題ではあるんだけど、ひしひしとそこにある壁を感じてしまう。そして説明しても文化が違っていてなかなか理解に至らない(本当にそれは私の力不足でしかないけど)。


興味がないのではなくて、単にみんな日本のことを知らない。

ただそれだけなんだけど、他にもwwooferがいて、みんなで話しているとものすごい疎外感。しゃしゃりでる性格でいればよかったなあ笑。


そして同時に、私が英語をきちんと理解できれば何の問題もない話だけど、英語を母語とする人をうらやましいなあと思ってしまう。


例えば、昨日の話。めちゃくちゃ便利だなあ~って思ったこと。それは、分からないことは全部英語(=母語)で聞けるということ。これは非常に素晴らしい。

”種”という単語をフランス語で何というか、アメリカ人の子が聞いた時の事。私なら、「”野菜や花が育つ前の状態で、土に埋めるもの”ってなんていうの?」みたいな聞き方をしないといけない。それが彼女の場合「"seed"ってなんていうの?」でいいのだ!(まあ私もseedってフランス語でなんていうの?と聞けるんだけど)

それってめっちゃすごい便利じゃないか。わからなかったら母語で聞ける。みんなが母語を理解してくれる。つい母語で話してしまったとしてもみんなわかる。


すげえええ~!うらやましいなあ。


そんなことを思ってしまった。いいなあ、と。


自分が勉強不足なのが本質的な問題なのだということは充分承知なんだけど、そう考えると自分のできなさがあまりにもつらくて、つい「言葉も文化も全く違うのだから仕方ない」と考えてしまう。それで精神的に救われる時もあるけど、何かのせいにしていては向上心がなくなるのもわかってる。自分に原因があるのだと思わなければ、努力しなくなるから。

でも今はそう思うとあまりにも辛すぎて、みんなと話せば話すほど泣きたくなる。




言語を習得した人は、いったいどうやって話せるようになったんだろう。


いつも不思議に思う。



まずはこのうつうつとした気持ちを振り切ることから始めねば!笑

Vive le WWOOFing! フランスワーホリログ

Vive le WWOOFing! フランスワーホリログ

2016年4月〜2017年2月まで、フランスwwoofの旅。オーガニック農業、人との出会い、生き方と自分自身の発見、食文化と健康、言語に今は関心あり。「自分がよく"有る"」ために大切なこと、「どんな生き方をしたいのか」を考え中...!

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